大の大人が特に接点もない他人をこれほどまでに嫌うってことがあるんだろうか。

今日出勤したら珍しい顔がいた。ので、「ウッス、なんですか?早出っすか〜ウェーイ〜」みたいな挨拶を初手かましたら「何だてめえ東京湾に沈めるぞオッラーン」と言わんばかりのとびきりの顔をされた。

なんだどうした?機嫌が悪いのか?とお加減を伺ったところ、嫌いな奴が出勤しているらしい。やかましいイレギュラーはお前やぞと思いながら、気の回ることで定評のあるワテは「もしかしてボクのことでっか??」と半ば冗談で聞いた。

実際彼は俺の事を嫌っているし、俺も彼のことは得意ではない。まあ自分を嫌っている人を好く人って多分珍しいんでしょうけども。

意外にも普通に「まあお前は嫌いなんやけど、隣の課の奴がな...」と会話が続いた。めんどくせえ。へえ、同期の方なんですか?と当たり障りのない質問をする。

何と言ってたか忘れたけど、どうも同期ではなく、ただただ純粋に嫌いな奴らしい。それこそクシャミしても腹が立つし、欠伸してても腹が立つ、そんな理不尽に嫌いな奴らしい。まあ、人間誰しもそういう腹が立つ奴はいるからしゃーない。

で、なによりも許せないのが笑い声がめためたデカいらしい。ええ〜...

大の大人が特に接点もない他人をそんな理由でこれほどまでに嫌うってことがあるんですか?と思いつつ「ああ〜わかるっす、俺もそういう奴はいますもん」と適当に返し、ところでと仕事の話にシフトする。

今日は何がありますかね〜おっ○○がありまっさ!と自分に言い聞かせ、周りにも聞こえるようにひとり言を発しながら機嫌よくミーティングの準備をした。

 

んおのぉほぉほぉほぉほ〜ははっは〜!!!

 

なんやなんや。なんや。何の声や。と思うか思わないか、先輩が舌打ちする。ああ〜これはもしや...?と顔を向けると「これや。」と分かりやすく不機嫌そうな顔。マスク越しでもわかるもん。草。

まあ別にええやろと今日の作業をまとめ、前の勤務の人に現在の仕事の進捗や状況を聞いて

んぁんおっほっほっほ〜はぁっはぁっは〜!!

なんやなんやなんや。何の声かは知っとるから急いで先輩の顔を見ると頭から煙とか出んばかりの顔でひとこと「前向いて自分の仕事しろ。」

ほっほっほ〜と返事を返すとどつかれた。草。

その後、ミーティングを済ませた先輩はそそくさと現場に出て、終業まで帰ってくることはなかった。